


※ドル建て金現物価格を円換算したものです。
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドの Win-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

戦争やテロなどの有事(地政学リスクの高まり)が起こると、政治・経済が混乱して金融システムや企業活動が阻害され、世界経済の先行きに不透明感が高まり、株式や外為、債券など金融市場の動きはとても不安定になります。過去において戦争・テロ・政情不安や金融危機の際には、信用リスクに無縁の金が安全資産として買われ価格が上昇する傾向がありました。これが『有事の金』と言われる金の大きな特徴の一つです。

過去20年のデータに基づくシミュレーションでは、日本株式、米国株式共に金を加えた分散投資を行うことで
リスク低減と収益向上が示されています。
投資の格言として『卵を一つのかごに盛るな』と聞いたことはありませんか。業種や銘柄を分け、資産に多様性を持たせることでリスクは分散されます。従来の株式、債券投資に加え、今日では外貨投資やオルタナティブ投資(代替投資)の発達で不動産やコモディティにも容易に投資できるようになりました。
実物資産である金は、他の金融資産との相関が小さく、換金性・流動性にも優れており、通貨とコモディティという二つの性質を併せ持つ稀有な資産です。

インフレが進むと相対的に通貨価値は下落し、おカネの購買力は低下します。一方金は装飾品材料や電子部品にも多く使用されるモノでもあり、インフレ=物価高局面ではモノである金の価値は高くなる傾向があります。
2022年1月の米消費者物価指数(CPI) は約40年振りの高さを記録しました。原油・小麦などの資源価格が高騰しており、物価高が長引くとの見方が強まっています。
商品市場全体のトレンドを表すCRB 指数は概ね 10~12 年前後で「安値~安値」のサイクルを描いています。
潜在的な地政学的リスクもあり「コモディティスーパーサイクル」入りとの声も高まっています。
また、世界中で急速に進んでいる脱炭素に向けた流れがインフレを引き起こす「グリーンフレーション」が注目されています。
気候変動対策である為、金融政策で抑制することは難しく、長期的なインフレ圧力となる可能性があります。


コロナショックに対する世界的な金融・財政政策の総動員で債務は巨大に膨れ上がっており、ドルをはじめとする通貨の信認低下がこれまでになく懸念されます。通貨の信認低下は金の相対的な価値の高まりに繋がります。また、今後はスタグフレーション(インフレと景気後退)のリスクもあり、金のヘッジニーズは高まりそうです。
過去の米国リセッション(景気後退)期間の値動きを見ると、金の優位性が確認できます
2020年における世界の外貨準備高に占めるドルの比率は 59 %と、過去 25 年間で最低となっています。世界の外貨準備におけるドルのシェアは低下が進む一方、金の保有比率は高まりを見せています。
金は発行する国などの信用リスクに左右されないことから「無国籍通貨」と呼ばれています。

金の地上在庫は約20万トン・時価総額は1574兆円に過ぎず、債券・株式市場から資金流入があった際、金価格へのインパクトは大きなものとなる可能性があります。
『金ドル本位制』時代は通貨の発行量は金の量に紐づけされていたので、通貨量の伸びもおのずと制限されていました。
しかし「ニクソンショック」で金と米ドルの兌換が停止されると、金の裏付けというアンカー(錨)が外れた各国中央銀行は、自由に通貨を発行できることになり、これにより株式市場、債券市場、不動産市場など様々な市場がその規模を爆発的に拡大することとなりました。
今日では金とその他の市場の規模は下図の通り大きく差が広がっています。


ロンドンの現物市場ではLBMA(ロンドン貴金属市場協会)のLBMA Gold Priceで金価格の相場が決まります。
価格決定時間は、日本時間の18時30分と23時の2回です。
もう一方のニューヨーク市場は先物取引の市場です。将来的に取引(受渡し)する予定の証券や商品などを現時点での価格・数量で取引する手法を先物取引といいます。
ニューヨーク市場は金融取引の中心地であり、金取引についても世界最大規模の参加者が活発な取引をする世界の中心的な存在です。現在はCMEグループのCOMEX(コメックス)取引所を中心に金の売買が行われています。
LBMA Gold Priceはロンドン時間の午前と午後の2回の値決めが行われますが、それ以外の時間も相対の取引で現物取引がほぼ24時間、活発に取引が行われます。
一方、先物市場も、COMEXでは各日、夕方5時からの1時間の休憩を挟むのみで、取引が行われています。
ロンドン現物市場を取引する参加者(ブリオンバンクや金精錬会社、商社等)の多くはニューヨーク先物市場でも取引を行っており、現物市場と先物市場の価格に乖離が生じると、安い市場を買い高い市場を売るという「裁定取引」が行われます。
これにより両市場の値動きは連動して動いています。

国内金価格は、ドル建て金価格と為替レート両方の確認が必要です。 換算式:(ドル建て金価格+輸入諸掛り1ドル)÷グラム換算31.1035×円相場

金現物購入を考える際、また売却を考えても、まず注意しなくてはならないのがその品質。国内銘柄では一般社団法人日本金地金流通協会正会員のブランド、海外銘柄ではLBMA(ロンドン地金市場協会)認定のブランドの地金を購入することが安心でしょう。一般社団法人日本金地金流通協会正会員はLBMAの認定を受けているところも多いようです。
また、地金の購入・売却を考える時、どの業者でも価格は同じとイメージされる方は多いと思いますが、実際は同じブランドであっても金の形状や取扱業者によって価格は違っています。それは業者それぞれの諸経費やコストに違いがあるからです。
| 田中貴金属工業(株) | 三菱マテリアル(株) | 日産証券(株) | |
|---|---|---|---|
| 店頭小売価格 | 8829 | 8829 | 8808 |
| 店頭買取価格 | 8720 | 8720 | 8731 |
毎月一定額分の金を買うという形態で1000円~3000円から始められ、手軽に参加しやすいと言えます。毎月一定額を購入し続ける形で投資していくため、金価格が安い時は多く、価格が高い時は少なく購入することとなりますので、毎月一定量を購入するよりも購入平均価格を低くする効果があります(ドルコスト平均法)。
現物は取り扱い会社が保管する形になりますので実物を手元に置くということはできませんが、一定の量が貯まると取り扱い会社によっては金地金・金貨・宝飾品に交換できます。口座管理料や購入手数料がかかるなど売買コストは割高です。タートルプランとは
金関連(テーマ)株とは、一般的に金価格の影響を受ける銘柄のことです。


金価格に連動するように設計された上場投資信託です。保管管理会社がETF発行量に応じてそれに見合う数量の金の現物を保管します。
従来の金投資における諸問題(保管や受け渡しの煩わしさ)を解決し、2003年に豪州で第一号が誕生しました。上場株式と同じ取り扱いになるため、企業や機関投資家も参入しやすく、現在ではこうした資金も大量に流入していることで、結果金価格にも大きな影響を与える存在となっています。

CFD取引とはContract for Differenceの略であり、対象商品の価格差(Difference=差金決済)のみを目的とした取引です。現在、株価指数や外国為替、商品など様々なCFDが取引されており、大きく分けて、店頭取引と国内唯一の公的な取引所である東京金融取引所が提供する証拠金取引(愛称「くりっく株365」)があります。
東京金融取引所では金ETFリセット付証拠金取引が金関連CFD として取引されています。
主な特徴としては、平日のほぼ24時間、日本の祝祭日も取引可能であり、また値上がりを期待した買いからの取引だけでなく、値下がりを狙う売りからも取引が可能です。デリバティブ取引同様に証拠金と呼ばれる資金を担保として、少ない資金で大きな取引が可能という資金効率性の良さが魅力ではありますが、予想と逆に動いた場合はストップロスという強制決済になることもありますので、注意が必要です。
大阪取引所に上場されている金を対象とした先物取引です。
証拠金による差金決済取引ですので資金効率に優れていることが魅力です。大きな利益を狙える分損失も大きくなる可能性のあるハイリスクハイリターンな取引と言えます。希望すれば現物の受渡しも可能(1kg単位)です。期限が最長1年のため短期志向の方に向いています。

一言で「金投資」といっても様々な方法があります。あなたに合った最適な金投資を見つけ、金を資産運用に加えてみませんか。